創価なう

仏教オタクが仏教を語ります

武器を捨てよと死の話

感想を述べます。まず1つ目に批判的な思考は重要であると思いました。「武器を捨てよ」の舞台となる19世紀は戦争が多く行われた時代でした。当然、戦争反対論は強いものではありませんでした。そんな時代にマルタは戦争に疑問を抱きました。その理由としてやはり大切な人が死の恐怖にさらされたことがあると思います。戦争に駆り出される人を待つ人々の苦しみをマルタは知り、戦争が正しくないと考えたのだと思います。このように一般的に当たり前とされていることに疑いを向け、反論し正していくことは社会をよくするために必要だと思います。常識とされていることに反論することは大きな抵抗が生まれるかもしれません。しかし、自分の正しいと思うことを貫き通すことこそ新たな価値を生み出すことにつながると思います。

2つ目に、自分の主張に説得力を出すための方法として反証が有効であることを学びました。これは特に戦争正当化論を論破しようと試みたところで学びました。論というものは一般化されたものであり、広く適用されて初めて力を持ちます。だからこそ、論の通りにならなかった現実を示すことは説得力のある反論になるということです。例えば、戦争は個人にとって輝かしい栄光であるという人がいます。ではナポレオンはどうなるのでしょう。戦争で勝ちヨーロッパを封建制から解放しようとした彼ですが、最期は遠い島に流されてひっそりと息を引き取りました。必ずしも戦争が栄光であるとは言えないと思います。

3つ目に戦争正当化論の論破、また戦争反対論を考えたことにより、これから平和を語る際に更に深く語れるようになったと思います。戦争はだめだ、平和が大切だという考えは多くの創大生が思っていることだと感じます。戦争がどうしてダメなのかということを、戦争経験のない私たちなりによく考えていくことが必要だと思います。そもそも戦争正当化論は、その論自身で破たんしていることが多いように思います。結局は人々の利害があって、戦争を何とか行いたい、というのが本音だと思います。だからこそ不合理な戦争を許してはいけないと思います。